ベトナム戦争の英雄で、2008年大統領選でオバマ前大統領と戦った共和党の重鎮ジョン・マケイン上院議員が25日、死去した。米政界からはその死を惜しむ多くの声が寄せられた。
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米共和党重鎮ジョン・マケイン氏が死去 大統領選に出馬
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マケイン氏は昨夏に脳腫瘍(しゅよう)と診断され治療を続けていた。しかし、24日、病気の進行と年齢を踏まえて「(マケイン氏)持ち前の強い意志で治療を停止することを決めた」と家族が治療の打ち切りを発表したばかりだった。
マケイン氏は、アリゾナ州の観光地セドナ近くの自宅で25日夕、家族に囲まれて息を引き取った。同州知事は弔意を表すために州内で半旗を掲げるように指示。フェニックスのマケイン氏の地元事務所前には、テレビ局数社が駆けつけ、マケイン氏の死去を伝える中継をしていた。
08年の大統領選で戦ったオバマ氏は声明を発表。「ジョン・マケイン氏と私は世代も出自もまったく違い、最高の政治闘争を繰り広げた。しかし、私たちは、何世代にもわたり米国人や移民がともに戦い、デモ行進し、犠牲を払ってきた、より高い理想への忠誠心を共有していた。我々の戦いは特権であり、高潔であり、そして、国内でより理想を実現し、世界を前進させる機会だと考えていた」と語った。
その上で「ジョンのような試練や勇気を求められる人はほとんどいない。しかし、我々はみな、自分のことよりも、より大勢の幸福のために勇気を持つことはできるはずだ。ジョンは全力で、その意味を教えてくれた。ジョンは我々の恩人なのだ」と敬意を表した。
マティス国防長官は「我々は、…