8月に急逝した沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事の遺族が6日、子どもの貧困対策に取り組む団体や、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設反対運動を支援する「辺野古基金」に、計約500万円を寄付した。妻樹子(みきこ)さん(62)によると、葬儀で寄せられた香典を充てたという。
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【特集】翁長雄志知事
6日午前、樹子さんと長男の雄一郎さん(36)が、県庁と那覇市役所、辺野古基金の事務所を訪問。翁長知事が会長を務めた、子どもの貧困対策に取り組む「沖縄子どもの未来県民会議」に200万円、「那覇市こどものみらい応援プロジェクト推進基金」に100万円、辺野古基金に207万1千円を寄付した。
県民会議理事長の謝花喜一郎副知事は「知事の思いを引き継ぎ、貧困の連鎖を断ち切る事業に使わせていただきます」と礼を述べた。樹子さんは報道陣に「基地問題はもちろん、知事として力を入れた子どもの貧困対策に役立ててほしい」と話した。
翁長知事の葬儀には約4500人が参列した。(伊藤和行)