トランプ米大統領は6日、米モンタナ州での集会で演説し、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が、2021年1月のトランプ氏の任期内に非核化を実現する意欲を示したことについて、「素晴らしい」と評価した。北朝鮮の非核化措置については、「ゆっくりやればいい」と述べ、長期化を容認する姿勢を示した。
トランプ氏は8月下旬、ポンペオ米国務長官の訪朝中止を発表した際、「非核化に関して重要な進展が見られない」と不満を表明していた。しかし、その後は北朝鮮に影響力をもつ中国を批判する一方で北朝鮮への直接的な批判は避け、正恩氏との人間関係が良好である点も強調している。
トランプ氏は演説で、正恩氏が、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領の特使団にトランプ氏への「信頼は変わらない」と述べたことに触れ、「正恩氏は素晴らしいことを言ってくれた」と絶賛。「私は彼(正恩氏)を尊敬し、彼も私を尊敬している。何か起きると思うよ」と述べ、人間関係をもとに米朝交渉で何らかの進展がある可能性に含みを持たせた。
ただ、北朝鮮に寛容な姿勢を見せるトランプ氏と、米政府全体の対応では隔たりが目立つ。米朝交渉の米側責任者であるポンペオ国務長官は、北朝鮮の非核化を迫るため、国連安保理決議に基づく制裁の圧力を重視する。6日、訪問先のニューデリーで記者団に、「(北朝鮮の非核化には)まだまだやるべきことがたくさんある」と語った。
米司法省は6日、14年の米ソ…