第75回ベネチア国際映画祭で7日夕(日本時間8日未明)、コンペティション部門に参加している塚本晋也監督の時代劇「斬(ざん)、」が公式上映された。幕末の農村を舞台にした、人を斬ることに葛藤する若き侍の物語。上映終了後、塚本監督や出演した池松壮亮さん、蒼井優さん、前田隆成さんに観客から大きな拍手が送られた。
池松さんは「映画を崇高なものとして扱ってくれる場だと感じた。真摯(しんし)な拍手をいただけて、ただただ光栄です」、蒼井さんは「映画祭の観客は厳しいので『途中で帰らないで』と願っていた。この緊張感が映画祭だと思います」と話した。金獅子賞などの各賞は、最終日の8日夜に発表される。(ベネチア=石飛徳樹)