米軍普天間飛行場を抱える沖縄県宜野湾市長選が30日投開票され、いずれも無所属新顔で、前副市長の松川(まつがわ)正則氏(65)が前県高校PTA連合会長の仲西春雅氏(57)を破った。
市長だった佐喜真淳氏(54)が知事選に立候補したことに伴うもの。当日有権者数は7万5415人、投票率は64・26%で、前回の68・72%を下回った。
松川氏は佐喜真氏の後継として、自民、公明両党と日本維新の会の推薦を受け、安倍政権が支援。普天間の「一日も早い閉鎖、返還」を主張し、街頭演説などで佐喜真氏と連動した選挙戦を展開した。普天間の名護市辺野古への移設には賛否を示さず、雇用の拡大や観光政策の充実、子育て支援などを訴えて支持を広げた。
仲西氏は立憲民主、国民民主、共産、社民、自由、沖縄社会大衆の各党の推薦を受け、「名護市民に(宜野湾と)同様の負担を強いられない」と「辺野古反対」を強調。翁長雄志(おながたけし)知事の後継として知事選に立候補した前衆院議員の玉城デニー氏(58)との連携をアピールしたが、及ばなかった。