安倍晋三首相は2日、内閣改造と自民党役員人事を行い、第4次安倍改造内閣を発足させた。総裁選で首相を支援した論功行賞で派閥の入閣待機組を処遇し、12人が初入閣。記者会見で首相は「全員野球内閣」と名付けたが、憲法改正に向け側近を役員に登用するなど内向きの布陣となった。 森友学園の公文書改ざん問題などで政治責任を問われた麻生太郎副総理兼財務相のほか、菅義偉官房長官ら6人が留任。初入閣は5派閥で一定の当選回数を重ねた「入閣待機組」が多い。首相と戦った石破茂・元幹事長を支持した議員では、石破派の衆院当選3回の若手である山下貴司氏を法相に起用したものの、総務会長だった竹下亘氏や筆頭副幹事長だった小泉進次郎氏が役員を外れる。 首相は改造内閣について、「華やかな表舞台の裏で地道に能力の研鑽(けんさん)に努めてきた皆さんにできるだけ多くのチャンスをつくっていくべきだと考えた」と説明。「それぞれのポジションで腕を磨いてきた実務型の人間を結集した」とした。女性登用は、片山さつき地方創生相1人にとどまった。首相は「各国と比べて女性閣僚の比率は少ないと認めざるをえないが、2人分、3人分の発信力をもって仕事をしてもらえると期待している」と語った。 茂木敏充経済再生相が新設の「全世代型社会保障改革担当」を兼務。年金受給開始年齢を70歳超からも選択できるようにするなどの年金制度改革や雇用制度改革の検討を担う。菅氏が拉致問題担当を兼務する。首相は初閣議で、西日本豪雨や北海道の地震などの災害を踏まえ、補正予算案の編成を指示した。 今回の改造ではほかに、首相の… |
内向き組閣、盟友や側近の「復権」 第4次安倍改造内閣
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