31日のハロウィーンが近づき、カボチャをイメージしたオレンジ色の商品が売り場に並ぶなど商戦が熱を帯びている。毎年恒例となってきた半面、市場の成長は頭打ち気味だ。各社は、「本番の日」前から盛り上がれるイベントを工夫するなどして、売り上げを伸ばそうとしている。
ハロウィーンは、古代ケルト民族の収穫祭が起源とされ、米国で10月31日に仮装した子どもが菓子をもらいに回る習慣が定着した。日本でも1990年代後半から若者や子育て世代を中心に盛り上がるようになり、2010年前後からメーカーや小売り各社が商戦を本格化させた。
日本記念日協会によると、16年の市場規模の推計は1345億円で、5年で2倍以上に急成長。バレンタインの市場も抜いた。ただ、昨年は前年比3%減の1305億円で、今年も3%減を見込む。
そんな中、各社は新たな需要を開拓しようと知恵をしぼり出している。
量販店の「ドン・キホーテ」は、1枚着るだけできらびやかなスーツやセーラー服を着たかのようにみせられるTシャツを新たに発売した。ハロウィーンのイベント以外でも着回せるオレンジ色のジャージーやTシャツなども充実させた。これまでは仮装用のコスチュームを目玉としてきたが、一部の若者だけでなくより幅広い層に気軽に楽しんでもらおうとの狙いだ。
ハロウィーンにちなんだ画像のコンテストもSNS上で開いている。優勝すれば、ドン・キホーテグループで使える50万円分の商品券がもらえる。昨年初めて開催し、好評だったことから今年も実施。ハロウィーン当日に限らず、商品を使える機会を設けて消費意欲をくすぐりたい考えだ。
イオンも当日に向けた雰囲気を…