熊本地震の本震から16日で2年半。熊本市は同日、熊本城大天守(6階建て)の復旧作業の現場を報道陣に公開した。
復旧進む熊本城、白っぽく輝く 大天守の瓦をふき替え
熊本城天守閣の瓦ゆずります 1トン千円 熊本市が募集
命名「くまチャピン」 ガチャピンにくまモンの赤い○
甚大な被害を招いた激しい揺れに再び見舞われても耐えられるよう、1階の柱の間に、油圧などで揺れを吸収する制震ダンパー(長さ約5・6メートル、太さ20~55センチ)を筋交い状に設置。3階では、職人らが「下見板」と呼ばれる黒いヒノキの板を、外壁に張り付ける作業を進めていた。
大天守北側では、崩れた石垣の積み直し作業が完了。敵が登りにくいよう、上にいくほど反り返る「武者返し」と呼ばれる美しい曲線が、再び姿を現した。
隣の小天守は、修理のため、最上階の4階を解体。武骨な鉄骨や鉄筋の柱が、あらわになっている。
市は、ラグビーワールドカップの試合が熊本である2019年10月初めまでに大天守の外観を修復し、一般公開を再開する予定。小天守を含む天守閣全体の修復を終えて内部が見られるようになるのは21年春ごろの見通しだ。(大畑滋生)