東海道・山陽新幹線の全線で運転見合わせが続いた19日。午後8時15分に順次運転が再開されたものの、JR東京駅は、出発時間が遅れた新幹線に乗り込む人の流れが深夜まで続いた。
JR東海によると、下り方面の最終は本来、のぞみの新大阪行きが午後9時23分、ひかりの名古屋行きが同10時で、こだまの静岡行きが同10時10分、三島行きが同10時47分だ。
しかし、この日は約3時間遅れで運転が再開された。
JR東海の担当者によると、20日午前0時半現在、下りでは東京―静岡間を走行中の新幹線に140分から160分ほど、静岡―名古屋間走行中の列車に120分から155分ほど、名古屋―新大阪間走行中の列車に125分から220分ほどの遅れが生じているという。
上りでは新大阪―名古屋間を走行中の列車に130分から160分程度、名古屋―静岡間で90分から160分程度、静岡―東京間で70分から160分程度、遅れている。東京駅発の最終(こだま)は午前0時過ぎに出発した。東京駅着の最終の時刻は未定という。
東京駅は夕方以降、一時混乱した。東海道新幹線のホームや改札の内外は、運転の再開を待つ人たちであふれた。運転再開見込みの時刻とされていた午後8時に、「運転再開は午後8時15分になります」との放送が構内に流れると、「ふざけるな」と怒号がとんだり、大きくため息をもらしたりする人もいた。
単身赴任で東京都内の企業に勤める会社員、清家守さん(45)は大阪市の自宅に戻る途中。「週末に家族に会えるのを楽しみにして働いている。時間がかかっても家に帰る」と疲れた表情を見せつつも、運行再開を喜んだ。