東京医科大の入試を調べている第三者委員会(委員長=那須弘平・元最高裁判事)がまとめた1次報告書は、同大で不正な得点操作が長年続いていただけでなく、年ごとに合格者の傾向が変わるように調整していたことを明らかにした。この結果、2017年度と18年度の一般入試で本来なら合格したのに不合格とされた受験生は計69人に上った。女子は少なくとも55人含まれ、残りは浪人年数の長い男子らとみられる。
23日に公表された報告書によると、センター試験利用を含む一般入試で、受験生の属性によって得点操作をするためのプログラムは06年度から導入された。女子や浪人年数の長い男子のほか、高校卒業認定試験の合格者や海外学校、高等専修学校の受験生も不利に扱われていた疑いがあり、第三者委員会は「今後、調査を行う予定」としている。
今回の報告書は、17年度と18年度の入試が対象だった。それによると、17年度の2次試験では、全員の小論文の得点に0・833をかけた後、現役から2浪までの男子に5~3点を加点し、女子や3浪以上の男子には加点しなかった。第三者委員会が試験結果を復元して検証したところ、本来ならば合格していたのに不合格とされた受験生は19人おり、女子が少なくとも11人含まれていた。
一方、18年度の2次試験では…