文部科学省が、全国81大学の医学部医学科の入試を対象に実施している調査で、順天堂大(東京)が、女子が男子と比べて不利になるような合格基準を設定していた疑いがあることが、関係者への取材で分かった。文科省は23日にも中間報告でこれまでに明らかになっている不適切な事例を発表し、全国の大学や短大に対して公正な入試の実施を求める方針だ。
調査は、東京医科大で女子や浪人回数が多い受験生が一律に不利な扱いを受けていたことが判明したことをきっかけに行われている。関係者によると、順天堂大は1次試験(学科)と2次試験(小論文・面接)を組み合わせて合否判定をしているが、女子は常に男子より1レベル下に置かれる合格基準を設けていた疑いがある。
順天堂大は過去6年間の入試で、男子の合格率が女子の1・67倍で、81大学の中で最も高かった。18日には、「文科省から指摘を受けた」として第三者委員会を設置し、事実関係を調査すると表明。来月下旬以降に結果を公表する予定という。(矢島大輔)