装飾を施した「飾り馬」と勢子(せこ)が勇壮に町を練り歩く「神幸行列」で知られる熊本市の藤崎八旛宮例大祭で今年、飾り馬をむち打つ動画がインターネット上で拡散し、「虐待」と批判された。過去にも同様の指摘を受けており、飾り馬の奉納団体をとりまとめる「藤崎八旛宮飾馬奉納団体奉賛会」は24日夜、総会を開き、参加者に研修を義務づける方針を伝えた。
今年の例大祭は9月13~17日にあり、16日の神幸行列には飾り馬を奉納する70団体が参加した。
問題の動画には、参加団体の法被を着た男性が、ひも状のもので馬の尻や脚付近を数回たたき、馬が後ろ脚を蹴り上げる反応に歓声があがる様子が映っている。この動画が「虐待」としてツイッターなどで広がり、熊本市には今月18日までに450件以上の抗議が寄せられた。県外から「祭りそのものをやめさせて」との声もあったという。
動画に映っていた参加団体の会長は取材に対し、団体の男性が神幸行列の休憩中に馬をたたいた事実を認めた。男性は飾り馬を引く「口取り」として10年以上の経験があり、「調教のつもりだった」と説明したという。会長は「行きすぎた行為で虐待と言われても仕方なく、反省する点しかない」と述べた。団体は来年の出場を自粛するという。
市動物愛護センターは今月17…