前衛芸術家の草間彌生さん(89)が理事長を務める草間彌生記念芸術財団は、中国の上海市などで草間さんの贋作(がんさく)の展覧会が開かれたが、財団の申し入れにより中止になったと27日発表した。「芸術家の創造行為に対する重大なぼうとくであり権利を侵害する行為であって、断じて許されるものではありません」としている。
発表によると、遅くとも今年9月以降、上海市と湖南省長沙市で、草間さんと現代美術家の村上隆さんの2人展などと称し、草間さんの贋作を展示する展覧会が開催された。ほかにも、広州市や天津市、青島市、重慶市など中国各地で同様の展覧会が開催された模様で、別に調査中のものもあるという。
草間さんは水玉などの模様や鮮やかな色彩にあふれた独自の作品を生み出し、国際的に高い人気を集めている。