児童虐待を防ぐため、東京都は1日から、携帯電話の無料通信アプリ「LINE(ライン)」で子どもや保護者からの相談受付を始めた。今年3月に目黒区で5歳の女児が虐待死した事件を受けた緊急対策で、14日まで受け付ける。全国初の取り組みで、検証を経て来年度から本格実施する方針。
児相の対応、専門委「あぜんとした」 結愛ちゃん虐待死
都内に住む子どもや保護者が対象で、相談内容によって児童相談所などの支援につなげる。10代や20代は電話よりラインといったSNSの利用が圧倒的に多く、若者が相談しやすい環境をつくるのが狙いだ。ラインのアカウント名は「東京 親と子の相談ほっとLINE」で、対応時間は平日午前9時~午後9時(土日祝日は午後5時まで)。
都によると、昨年度に都内の児童相談所が対応した虐待は約1万4千件で、この10年で4倍に増えている。11月は児童虐待防止推進月間で、都は、周囲で子どもの泣き叫ぶ声が頻繁に聞こえたり、衣服や体が極端に汚れた子どもがいたりしたら、声かけや見守りをしようと呼びかけている。電話相談を受け付ける児童相談所の全国共通ダイヤル「189」もある。
都の担当者は「誰にでも虐待をしてしまうリスクはある。未然に防ぐためにも不安を感じたら気軽に相談してほしい」と話す。ラインの登録は、以下のURL(
https://line.me/R/ti/p/%40abx3906m
)からもできる。(斉藤寛子)