国連総会の第1委員会(軍縮・安全保障)は1日午後(日本時間2日午前)、日本が主導して25年連続で提出した核兵器廃絶決議案を採決し、160カ国の賛成で採択した。ただ、昨年7月採択の核兵器禁止条約には昨年に続いて言及しなかったため多くの条約推進国が棄権。昨年賛成した核保有国の米国やフランスも棄権に回った。
核といのちを考える
日本は「唯一の戦争被爆国」として、核保有国と非保有国の「橋渡し役」を自任してきたが、どちらからも支持を取りこぼす結果となった。
賛成国は、昨年欠席したアフリカなどの国や棄権した国が加わり、昨年の144から16カ国増えた。反対は昨年と同じ、中国、北朝鮮、ロシア、シリアの4カ国、棄権は24カ国だった。
賛成国は昨年より増えたものの、一昨年より7カ国減った。昨年に続き、核兵器禁止条約に触れなかったためとみられる。ブラジルは「今年も画期的な核禁条約に言及していない」と演説で棄権の理由を述べた。他にもオーストリアやニュージーランド、コスタリカ、南アフリカなど、核禁条約の推進国の多くが棄権した。
一方、米国のウッド軍縮大使は…