2025年大阪万博が決定した週末から明けた26日午前、国会で開かれた衆院予算委員会。安倍晋三首相が出席した論戦の冒頭の話題は万博だった。
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どのような万博にしたいか問われた首相は、1970年大阪万博について「まだ子どもだったんですが、体に力を感じるような思いをしていたことを思い出す」と振り返り、こう力を込めた。「世界中の人々に夢や驚きを与えるようなすばらしい万博にしたい」
55年ぶりの開催が決まった大阪万博。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに掲げ、少子高齢化や貧困、エネルギーなど地球規模のさまざまな課題に取り組む「未来社会の実験場」と位置づける。
早速、足元では動きも出始めた。
大阪・梅田で25日に開かれたイベントでは、30歳以下の若手建築家らが設計したパビリオン模型を発表した。木々が茂った小さな「島」が天井からいくつもつるされ、空中に浮かぶ「島々」を来場者が歩き回る「空中パビリオン」など計6種。参加した建築家の男性はこう言った。「構想で終わらせるつもりはない。本気で実現する」
イベントは関西の大学生団体「WAKAZO(ワカゾウ)」が企画した。メンバーは「WAKAZO館」と名付けたパビリオンを政府に提案しようと、大学院で建築を学ぶ学生や若手建築家らに協力を依頼。大阪万博では、国連が提唱する「SDGs(持続可能な開発目標)」の達成を後押しすることも柱の一つなだけに、WAKAZO代表で大阪大大学院2年の塩田悠人さん(24)は「SDGsの観点から『いのち』を考えられるWAKAZO館にするため、さらに具体化していきたい」と話す。
大阪市淀川区。電気機器メーカ…