ウクライナ南部クリミア半島東部のケルチ海峡でウクライナ海軍の艦船3隻がロシア側に拿捕(だほ)された事件で、ロシアの裁判所は27日、ウクライナ人乗組員24人のうち15人について、約2カ月間勾留することを認めた。ウクライナの反発や国際社会の批判が強まるのは必至で、米ロ首脳会談などにも影響しそうだ。
ロシア、ウクライナ海軍に発砲か クリミアめぐり緊張
インタファクス通信などによると、ロシア連邦保安局(FSB)が「違法な国境の通過」などの容疑で捜査することを裁判所に求め、来年1月末までの勾留が認められた。残りの9人も28日に勾留の可否が判断される見通し。裁判で有罪になれば、最大で禁錮6年の刑となる可能性がある。
ウクライナのポロシェンコ大統領はロシアによる「国際法違反」と非難。北大西洋条約機構(NATO)や欧州連合(EU)も乗員の解放を求めている。(モスクワ=石橋亮介)