岐阜と長野県境にまたがる北アルプスの焼岳周辺で地震が相次いでいる。岐阜県高山市奥飛驒温泉郷栃尾では23日以降、震度1以上の地震を47回観測。気象庁は「噴火に至るような地震とは考えていない」としつつも、今後の状況に注意するよう呼びかけている。
同庁によると、焼岳周辺では22日から、やや深い場所を震源とする地震活動が活発な状態が続いている。一連の地震を受けて、噴火警戒レベルは1(活火山であることに留意)から変更されていない。同庁は山頂付近の浅い場所を震源とする地震や火山性微動は観測されていないことなどから、ただちに噴火に至るような状態ではないとしている。
地震活動の活発化を受け、震源に近い高山市は24日から登山口で注意を呼びかける掲示などを始めた。市の担当者は「ヘルメットを準備するなど、注意してほしい」と話している。(山下周平)