岐阜県瑞浪市の中央道で昨年8月、道路脇の斜面に埋められていた産業廃棄物を含む土砂が流出し、走行中の車に乗っていた6人が重軽傷を負った事故で、岐阜県警は28日、産廃を不法投棄していた陶磁器原料メーカーの役員ら2人を業務上過失致傷の疑いで岐阜地検多治見支部に書類送検し、発表した。
書類送検されたのは、陶磁器原料メーカー「丸釜釜戸陶料」(瑞浪市)代表取締役の水野辰英(66)、取締役の若尾憲治(69)の両容疑者=いずれも廃棄物処理法違反(不法投棄)罪で公判中。いずれも容疑を認めているという。
県警捜査1課によると、2人は同社敷地内の中央道脇斜面に埋めた汚泥などが雨で流出することを予見できたのに撤去せず、2017年8月18日、中央道を走行中だった大阪府門真市の9~44歳の家族4人に重軽傷を負わせた疑いがある。
また、県警は28日、水野、若尾両容疑者と土木業の土本直人容疑者(58)、法人としての同社を廃棄物処理法違反(不法投棄)容疑で岐阜地検多治見支部に書類で追送検し、発表した。いずれも容疑を認めているという。
容疑は、13年12月~17年7月ごろ、瑞浪市の同社敷地内の斜面2カ所に、計45回にわたって産廃の汚泥など約560トンを不法に捨てた疑い。県警は、投棄費用の節減が目的で、少なくとも2500万円の支出を免れたとみている。