東京都水道局発注の浄水場管理業務をめぐり、談合を繰り返していたとして、公正取引委員会が独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで都庁や都内の水道施設管理会社など4社に立ち入り検査をした問題で、都は29日、内部調査の中間報告を公表した。当時担当係長だった50代の男性職員が業者側に予定価格を伝えたことを認めたといい、都は処分を検討している。
副知事ら調査特別チームが調べた。中間報告によると、係長は2010年度から13年度までの間に複数回、排水処理施設の運転管理業務を受託していた業者の所長に対し、予定価格に関する情報を伝えていた。係長は、業者が変わると排水処理の運営が滞るのではないかとの不安から、この業者に契約を継続してほしかったと説明し、業者からの便宜供与は否定したという。
都の排水処理施設の運転管理業務の受注業者は浄水場ごとにほぼ固定化しており、公取委は、4社が業者を事前に調整したうえで、見積もりを都に提出した疑いがあるとみて調べている。