ミノムシの糸を産業利用する技術を開発したと、興和(名古屋市)と国立研究開発法人の農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構、茨城県つくば市)が5日、発表した。丈夫さは自然繊維の中で「最強」とされてきたクモの糸をしのぐといい、将来は、防弾チョッキや車のボディーなどへの応用が期待できる。
ミノムシの糸とは、ガの幼虫が巣作りなどのために吐くたんぱく質の糸で、太さは人間の髪の毛より細い0・01ミリほど。発表によると、研究を重ねた結果、ミノムシの糸の切れにくさが、カイコの糸の5倍、オニグモの糸の2倍あることが分かったという。
高温に耐えられることも分かった。分解しはじめる温度は340度と、天然繊維の中では高かったという。強度のある繊維強化プラスチック(FRP)をつくることもできる。軽さもあり、航空機の機体やゴルフクラブなどにも使える可能性があるという。
さらに、興和と農研機構は、1…