初日の出を見るスポットとして知られる大分県佐伯市上浦の豊後二見ケ浦で9日、夫婦岩の間に張られたしめ縄の張り替え作業があった。1969年から続く伝統行事で、今年で50回目。地元住民ら約500人が参加し、新年を迎える準備を整えた。
最初にわらで直径40センチの縄を3本作り、その縄を編んで最大直径75センチのしめ縄を完成させた。長さ約65メートル、重さ約2トン。大勢で担いで運び、約1時間半かけて岩と岩の間に張った。
日本文理大学付属高1年の富高すずさん(16)は、レスリング部の仲間と初めて参加。「縄を編む作業が楽しかった。来年も参加したい」。豊後二ケ見浦事業実行委員長の山矢隆彦さん(57)は「50年前に始めた人の熱意を感じる。先人の思いを受け継いで長く続けていきたい」と話した。
24日~1月4日には豊後二見ケ浦はライトアップされ、しめ縄が照らされる幻想的な風景を楽しむことができる。(小林圭)