豚コレラの感染拡大を受け、岐阜県は、防疫の対象をイノシシ以外の小動物にも拡大するほか、狩猟禁止区域を26市町に広げるなどの新たな対策に乗り出す。
県は10日正午から、県家畜伝染病防疫対策本部の本部員会議で対応を協議した。「国の基準以上の防疫措置を独自に実施」していた県畜産研究所での発生を重く受け止め、野生イノシシだけでなく、鳥など小動物への対策にも乗り出すことを確認した。今後、防鳥ネットの設置や、小動物の侵入する隙間を板でふさぐなどの措置を推進する。
また、これまでの経緯の分析や追加措置、イノシシ対応マニュアルの策定などを検討するため、新たに専門家による「豚コレラ有識者会議(仮称)」も設置する。
狩猟禁止区域も拡大する。野生イノシシへの感染が八百津町などにも広がっていることを受け、現在23市町の狩猟禁止区域に恵那市、下呂市、白川町の一部を加え、計26市町とする。説明会を経て、20日から実施する。
拡散防止対策としては、ほかにも中央自動車道恵那インターチェンジ(IC)―多治見IC沿いへの新たな防護柵の設置や、飛驒川河川敷で草刈りなども実施する。(板倉吉延)