標高432メートル、眼下の木曽川からは170メートル。そんな高所にある岐阜県中津川市の「苗木城跡」(国指定史跡)の11月の来場者数が、月としては過去最多の1万3620人を記録した。専門誌「日本の城ベストランキング」(晋遊舎)の「山城」部門で1位に選ばれたことに加え、積極的なPRが功を奏した。
苗木城は木曽川沿いの岩山に戦国時代に築かれ、江戸期は遠山家が苗木藩主として居城。壁の色から「赤壁城」とも呼ばれ、約1万石の小藩ながら山頂には3層の天守もあったという。現在は、城跡にやぐら風の展望台が立つ。随所にある自然の巨岩と人の手による石垣の混合、川と山々を望む絶景が高い評価につながった。
「1位効果」は顕著だった。「日本の城ベストランキング」が出版された4月は、月間来場者が前月の倍近い1万905人となった。暑かった7~9月こそ前年を下回ったが、10月には月間の最多来場者数を更新。11月はそれを上回った。
今年の来場者数は、11月末時…