サッカーの第97回全国高校選手権大会は30日、東京・駒沢陸上競技場で開会式に続いて開幕戦となる1回戦の1試合が行われ、那覇西(沖縄)がPK戦の末、駒大(東京B)に競り勝った。決勝は来年1月14日に埼玉スタジアムで行われる。
那覇西が沖縄県勢として5大会ぶりに初戦を突破した。一方的に押された前半は1失点でしのいだ。風上に陣取った後半、宮国の見事なミドルシュートで同点に。PK戦はGK対決となる11人目までもつれた。
緊迫の展開で、2年生のGK新垣凱は笑みを浮かべていた。先発11人のなかで最も高い身長175センチで、大きな声が持ち味。父の勧めもあり、高校に入り中盤からGKに転向しただけにキッカーとして自信を持っていた。相手GKのシュートを足に当てて防ぐと、続いてゴール左上に思い切って蹴り込んだ。「自分でPKを止めて、決めたらヒーローになる、と思っていた。楽しめました」。勝利をもぎ取り、応援席に一目散に向かった。
●大野監督(駒) 「相手が後半にスイッチを入れてくるのは分かっていた。もう1点とれる力があれば良かった」