サッカーのアジア杯で、2大会ぶり5度目の優勝をめざす日本は28日、アラブ首長国連邦のアルアインで行われる準決勝(日本時間同日午後11時開始)でイランと対戦する。優勝候補の筆頭で、ここまで5戦無敗、無失点で勝ち上がってきた強豪から、どうゴールを奪うか。ケガから復帰した大黒柱のFW大迫(ブレーメン)のプレーが鍵を握りそうだ。
日本、ベトナム下し4強 アジア杯、次戦相手はイラン
イランは大柄な選手がそろい、体の強さではアジアの中で群を抜く。中国を3―0で破った準々決勝のDF4人の平均身長は184・5センチもある。突破口を見いだすとすれば、ドイツで屈強な相手と競り合っている大迫のプレーだ。
182センチの大迫の真骨頂は、相手を抑えながら球を保持できること。味方が攻め上がる時間を作れる。味方FWが相手に球を奪われる心配があれば、周りの選手は球を失ったときの逆襲を心配し、思い切って相手DFの背後へ走り出せない。MF堂安(フローニンゲン)は「存在感が違う。信頼できる選手が戻ってくるのはうれしい」。
日本は決勝トーナメント以降、得点はCKとPKのみ。ただ、準々決勝のベトナム戦で後半途中から大迫が初戦以来の出場を果たすと、攻撃陣の動きは鋭さを増した。DF長友(ガラタサライ)も「彼は1人だけでなく、2、3、4人目の選手も輝かせる」。連係が生まれ、影を潜めていた長友の攻撃参加が増えれば、得点の可能性も上がる。
世界ランキングは日本が50位で、イランはアジアトップの29位。対戦成績は日本の5勝6敗5分け。(アルアイン=勝見壮史)