兵庫県明石市の泉房穂(ふさほ)市長(55)が2017年6月、道路の拡幅事業で立ち退き交渉を担当する職員に「(物件に)火つけて捕まってこい」などと市長室で暴言を浴びせていた。29日、市役所で会見した泉氏は謝罪した。主なやりとりは次の通り。
「火つけてこい」暴言の明石市長、「深く反省」と謝罪
明石市長、職員に「火つけてこい」 立ち退き交渉進まず
(冒頭発言)このたび報道された発言はすべて事実。許されない発言で、深く反省している。申し訳ない。
――なぜこうした発言をしたのか。
工事の完成予定(16年12月)から半年がすぎ、その状況のなかで、早くと思った。
――当時は発言を問題と思わなかったのか。
非常に激高した状況で、口走ってしまった。申し訳ない。市のトップでありながらこのような発言をしたことに弁解の余地はない。
――パワハラという認識か。
パワハラであるだけでなく、さらにひどいことと思う。
――録音データの音声を聞いて、自分の発言か。
間違いなく、自分の発言です。
――進退に関して。
許されない行為なので、私が処分を受けるのは当然だと思う。ただ、(立候補を表明した4月の市長)選挙が迫ってきている状況なので、一連のことも含めて、明石市民にご判断をいただきたい。
――犯罪を教唆する発言だったのでは。
非常に激高していた状況で、言葉そのものに意味があるものではない。
――市長選への影響をどう考えているか。
今日のことも含めて、市民に率直に判断いただきたい。
――日常的にこうした発言があったのでは。
そうとう厳しい口調で叱責(しっせき)することもあったが、今回のようなことが日常的にあったという認識ではない。
――暴言を受けた職員には謝罪したのか。
副市長同席のもと「許されないことで申し訳なかった」と伝えた。