兵庫県明石市は、市職員に暴言を浴びせた責任を取って市長を辞職した泉房穂氏(55)に退職金1396万円を支給した。2月28日付。泉氏は2月初めに辞職しており、辞職から1カ月以内に支給するとした市条例に基づいた措置だ。
同市の条例には一般職員が懲戒免職に当たる行為を犯した場合、退職金の支給を停止する規定があるが、市長や副市長といった特別職への退職金の支給停止を定めた条文はない。
泉氏は、国道用地の買収の遅れに激高し、「(建物に)火つけてこい」などと職員に暴言を浴びせた責任を取り、2月2日に辞職。市条例では退職金は辞職から1カ月以内に支給すると規定している。支払いを停止する場合は市議会での条例改正が必要だが、泉氏の辞職後、議会で支給を停止する条例改正案の提案はなく、支給された。
泉氏の辞職に伴う市長選は10日に告示されるが、泉氏は立候補するかどうか態度を明らかにしていない。