独裁支配を強め、国民の反発を招いている南米ベネズエラのマドゥロ大統領は、「総選挙を前倒しで実施できれば非常に好ましい」と述べ、総選挙の早期実施を支持する考えを示した。インタビューしたロシア国営ノーボスチ通信が30日、報じた。ただし、野党側が求めている大統領選のやり直しについては、改めて拒否した。 ベネズエラ国会(定数167)は、暫定大統領就任を宣言したグアイド国会議長ら野党勢力が多数を占める。現在の任期は2021年1月まであるため、マドゥロ氏はなるべく早く総選挙を実施し、野党勢力を排除したい思惑とみられる。 野党側は昨年5月の大統領選について、「有力な野党政治家が不正に排除された」としてやり直しを求めている。米国などはグアイド氏に大統領としての正統性を認め、欧州連合も大統領選を実施しなければ、グアイド氏を大統領として承認するとしている。 これに対し、マドゥロ氏は「帝国主義者どもが新たな大統領選を望むなら、(任期が終わる)25年まで待てばよい」と反発。ただし、「野党との対話の席につく用意はある」とも述べた。 一方、ベネズエラのサーブ検事総長は29日、グアイド氏について「憲法の秩序を脅かし、外国勢力の干渉に協力している」などとして捜査を始めたと発表。同氏の金融資産を凍結し、出国を禁止した。野党勢力は30日に大規模な反政府集会を開く予定で、政権側との衝突が懸念されている。(サンパウロ=岡田玄、モスクワ=石橋亮介) |
ベネズエラ大統領、総選挙前倒し支持 野党排除が目的か
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