米民主党のニュージャージー州選出のコリー・ブッカー上院議員(49)が1日、2020年の大統領選に立候補することを表明した。先日、立候補表明したカマラ・ハリス上院議員に続き、2人目の黒人候補者となる。
ブッカー氏は「黒人歴史月間」の初日となる1日、同州ニューアーク市の自宅近くで記者会見し、「人々はかつて空を見上げ、月を指さし、そして夢を実現させた。そこには民主党も共和党もない。互いに争い、傷つけ合い、分裂していては絶対に成し遂げられない」と述べ、分断された米国社会の統合に力を注ぐことを訴えた。
ブッカー氏は02年にニューアーク市長選に挑戦。わずかな差で敗れたものの、若い黒人候補者の選挙運動は、ドキュメンタリー番組にもなり、注目を浴びた。4年後の同市長選で圧勝すると、民主党内で未来の有力なリーダーの一人とみなされるようになった。
13年に同州の現職上院議員が死去したことに伴い、くら替えして圧勝し、現在2期目。オバマ前大統領とよく比較されるが、オバマ氏は諭すように演説するのに対し、ブッカー氏は情熱的に訴えかけることで知られている。(ワシントン=土佐茂生)