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「どちらでもない」はどっち 沖縄の声、都合よく解釈も

沖縄県民投票が全県で一斉に実施されることが、ようやく固まった。5市長が不参加を表明し、一時は有権者の3割が投票できない事態も考えられた。「投票権を奪われずに済んだ」。参加の決まった市の住民は喜ぶが、3択になったことを懸念する声もある。


本土との溝、基地問題の行方は…沖縄はいま


宜野湾市の宮城智子さん(49)は「市長や市議会の判断でなぜ投票権が奪われてしまうのか理解できなかったが、投票できるようになってよかった」と話す。


同市は米軍普天間飛行場を抱える。昨春まで長女が通った緑ケ丘保育園では2017年12月、米軍ヘリの部品が見つかった。だが米側は今も、米軍が落としたと認めていない。宮城さんら保護者は、防衛省などに事故の真相究明と園上空の飛行中止を繰り返し求めているが、多い日は5~10分おきにヘリやオスプレイが低空を飛ぶ。


保護者らは1月、県民投票実施を求める要望書を市に出した。「普天間を抱えるこの街でこそ、辺野古移設の是非を市民一人ひとりが考えるべきでは」と考えたからだ。「沖縄は選挙で何度も民意を示しているが、踏みにじられてきた。基地の被害が変わらず続いていることを、政府や全国の人たちに忘れないでほしい」。一票にそんな思いを込める考えだ。


沖縄市の前川盛治さん(76)は「非常に喜ばしい」と話した。桑江朝千夫市長が不参加を表明し、「投票権が奪われかけ、民主主義の根本が問われる問題だ」と考え、投票を求めて署名活動をしていた。「いろいろあったが良かった」


宜野湾市志真志の女性(73)は、子どもたちや市民を危険にさらし続けている現状が許せず、普天間を撤去する方法が辺野古移設しかないならば、それもやむを得ないと考えている。だが「早く辺野古へ」との思いを口にすれば、批判されそうで怖い。「言いにくい思いを一票に託せることはいい機会」と捉え、投票にも行くつもりでいる。


一方、「賛成」「反対」だった…


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