米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画で、県は16日、沖縄防衛局から申請があった約4万群体のサンゴを移植するための「特別採捕」を不許可にした。県による埋め立て承認の撤回は国が効力を停止したが、県は撤回は有効との立場で、環境保全措置をとる理由がない、としている。
本土との溝、基地問題の行方は…沖縄はいま
防衛局が昨年12月6日、土砂投入が始まっていない北側の埋め立て予定海域にある大型や小型のサンゴの移植を申請していた。
一方、玉城デニー知事は16日、埋め立て承認撤回を再び行うことができるとの認識を示した。国政野党の国会議員が県庁を訪れ、辺野古問題について意見交換した際に、謝花喜一郎副知事が言及し、その後、玉城知事は記者団に「実際に検討はしていないが、理論上は可能であるととらえている」と述べた。(山下龍一)