千葉県野田市の小学4年、栗原心愛(みあ)さん(10)が死亡した事件で、心愛さんへの対応をめぐって市と市教育委員会に抗議や非難が殺到している。記者会見で心愛さんのいじめアンケートのコピーを父親に渡したことを明らかにした翌日の1日から増え、市は2日、市役所内の一室に電話8台を増設し、市職員が交代しながら応対した。
「申しわけございません」「対策に全力で努めます」。電話が鳴り、受話器を持った職員がそう答える。部屋には市教委の職員も待機してサポートした。
事件に関して市と市教委にかかってきた電話は、1日は夕方までに830件、夜にも61件あった。市の幹部は「日常業務に支障が出ている。そのために専用の窓口を設置した」という。代表番号用の電話を増やし、管理職が応対した。2日は土曜日ということもあって午後6時半現在で191件だったが、2日間で1千件を超えた。
電話の内容は、アンケートのコピーを渡したことに対してが中心で、「なぜ渡したんだ」「子どもの命を守れなかったじゃないか」「子どもの信用をなくした」「責任をどうとるんだ」などの声が多いという。
1日には市にメールで心愛さんが通っていた小学校の爆破予告があり、市は県警野田署に通報。今後、被害届を出す方針だ。
市の幹部は「抗議に対しては市全体でしっかりと対応したい」と話している。(上嶋紀雄)