愛知県は新年度、外国人観光客に対応するホテルや旅館などの通訳を電話で代行する「多言語コールセンター」の設置に乗り出す方針を固めた。関連経費を新年度予算案に盛り込む。9月開幕のラグビーワールドカップが豊田市でも開催されるのを機に、外国人客の受け入れ態勢を拡充し、リピーター確保を目指す。
関係者によると、設置は東海3県で初めて。英語や中国語、韓国語などに対応し、通訳業務だけでなく観光案内などにも対応する。外国人客にニーズの高い無料公衆無線LAN(Wi―Fi)に簡単に接続できるアプリの開発にも取り組む。
愛知県の推計では、2017年に県内を訪れた外国人客は約255万人で全国6位。1位の東京都(1325万人)や2位の大阪府(1111万人)に大きく水をあけられている。愛知県は、欧米や豪州からの観光客の割合が全国平均よりも低いという。これらの地域からの誘客に力を入れるなどして、東京五輪がある20年に400万人の来訪を目指している。(堀川勝元)