就職活動中の大学生一人ひとりに専任のアドバイザーがつき、希望や適性に合った企業を紹介する「就職エージェント」が広がっている。内定して入社が決まればエージェントは企業から成果報酬を得るため、学生の負担は0円。一方、大学の就活担当者は「就活は自分が主体的に行うことを忘れないで」と学生に呼びかける。
東京・品川の就職エージェント業大手「DYM」のビルで昨年12月、都内の私立大3年の女子学生(21)が、同社のアドバイザーと話し合っていた。自動車や食品に興味があるという女子学生。アドバイザーから、車に関わるインターンシップを紹介され、「とりあえず参加して、どう感じたかで今後を考えましょう」と助言を受けた。
女子学生は友人から聞いてDYMに登録した。「自分だけだったら、このインターンを見つけられなかったし、見つけたとしても参加すべきか悩んでいたと思う」と話す。エントリーシートの書き方、自己分析とは何なのか……。「就活は分からないことだらけ。すぐに質問できる環境はありがたい。不安だらけだったが、『バック』がいるので何とかなりそうです」
日本大文理学部3年の中西亮雅さん(20)は体操部の先輩から聞き、登録した。「部活の時間も大切にしたい。時間がない中、助言を得ながら就活ができるのは効率的だと考えた」と打ち明ける。
DYMは2010年、就職エー…