開幕まで1年4カ月余りとなった2020年東京五輪・パラリンピックに関連し、「文化プログラム」も開かれる。友情や連帯、相互理解などのオリンピックの理念を広げるために五輪憲章が義務づけている。大会組織委員会が公式に催すものに加えて、日本の文化を発信する好機として政府、東京都もそれぞれ取り組み、ロゴも5種類に。裾野を広げようとするだけに「何でもあり」の感は否めず、関係者からは「統一感がない」との声も上がる。
政府が中核と位置づける「日本博」の旗揚げ式が3日、東京・国立劇場である。目玉は新たに発表されるロゴマークだが、文化プログラム関連のロゴはこれで5種類目。組織委と開催都市の東京都、政府がそれぞれ、主催したり認証したりしているからだ。
組織委が公式に催すのが「東京2020NIPPONフェスティバル」。詳細はまだ明かされていないが、四つの大型イベントを主催し、共催イベントも数十を予定する。16年リオデジャネイロ五輪後から参画を募ってきた裾野の広い「文化オリンピアード」という枠組みもある。
東京都は「Tokyo Tokyo FESTIVAL」で中核の13件のうち12件を発表。演劇や舞踏、郷土芸能、漫画の展覧会などの企画が並ぶ。
一方、政府が作ったのが「beyond2020」。「2020年以降を見据え、レガシーの創出に資する」として、市民オペラや農村歌舞伎、地域の将棋大会や朝市など、全国ですでに9千件余りを認証した。ただ、毎年行われてきたであろうものも目立つ。組織委が管理する「五輪」「パラリンピック」という文言をイベントのタイトルなどに使うことは許されない。
大小様々でロゴも乱立する事態…