栃木県那須町で2017年3月、登山講習中の大田原高校の生徒7人と男性教諭1人が雪崩に巻き込まれて亡くなった事故で、県警は近く、講習会を主催していた当時の県高校体育連盟登山専門部の専門委員長ら引率教諭3人を業務上過失致死傷容疑で書類送検する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。
捜査関係者によると、送検されるのは当時の県高体連の登山専門部専門委員長で講習会の責任者だった教諭、亡くなった8人の班を引率していた当時の同副委員長の教諭、登山専門部の元専門委員長で当日の計画変更に関わった教諭の3人。
3人は事故のあった3月27日朝、予定していた茶臼岳への登山を悪天候のため中止。計画を変更して実施した雪上歩行訓練中に雪崩が起きた。県警は、訓練をしていた斜面を新雪が覆い、雪崩注意報が出ていた状況を考慮。雪崩を予見できたと判断し、3人が計画変更の際に危険を回避する注意義務を怠ったとして過失を認めたとみられる。
事故では、亡くなった8人のほか、講習会に参加した生徒や教諭40人が重軽傷を負った。