ロンドンのロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ(王立芸術院)の美術館でヌードをテーマにした展覧会が、「#Metoo後の時代を象徴している」と注目されている。作品中のヌードの男女の数がほぼ同数だからだ。背景には、芸術における性の扱い方について、議論が活発になっていることがあるようだ。
「ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツがその場しのぎのクオータ制(性別により配分を決めること)を導入する」
英紙デイリー・テレグラフが昨年9月、今月3日から始まる「ルネサンス・ヌード展」について報じると、英国で話題になった。性被害に声を上げるMeToo運動が広がるなか、「女性を性的な対象物として扱うことに強まる批判を受けたもの」(英紙タイムズ)と受け止められたからだ。
同展は1400年~1530年…