8年前の東日本大震災がきっかけで日本国籍を取得し、先月亡くなった日本文学研究者のドナルド・キーンさん。その恩師角田柳作(1877~1964)を紹介する顕彰展「角田柳作とドナルド・キーン」が11日、故郷の群馬県渋川市の市役所本庁舎1階市民ホールで始まった。多くの写真や書籍から、アメリカでの日本文化の紹介や研究に尽力し、キーンさんらあとに続く世代を育てた角田の業績を知ることができる。
角田は旧津久田村(現渋川市赤城町)出身。東京専門学校(現早稲田大)を卒業後、京都や福島、仙台での教員生活を経て渡米。コロンビア大学でキーンさんに日本文学などを教えた。
顕彰展では角田の業績を常設展示する赤城公民館や、県立土屋文明記念文学館(高崎市保渡田町)、柳作の兄のひ孫にあたる角田修家の文書を所蔵する県立文書館(前橋市文京町3丁目)の協力で、写真や書、著作などで角田の足跡をたどる。キーンさんが角田への感謝の気持ちをしたためた直筆の色紙もある。
角田を慕う人たちでつくる「角…