岡山県内の一部の中学生が卒業式後に派手な刺繡(ししゅう)の学生服を着てJR岡山駅前などに集まる光景が、毎春の恒例になっている。県警は今年から、集まる卒業生を補導する方針を決定。多くの中学校で卒業式があった13日、午後7時時点で10人を補導した。
同日午後、岡山駅前の桃太郎像周辺などに100人以上の警官が立ち、警戒した。県警関係者によると、刺繡入り学生服を着た卒業生が集まる現象は10年以上前から続く。年々増え、昨年は50人以上が集まった。
駅前広場の花壇が踏まれたり、通行が妨げられたりと、県警に迷惑行為の報告や苦情が多く寄せられるようになった。そのため県警は今年から「特攻服や刺繡入り学生服は周囲に暴力的なイメージを与え、不安や恐怖感をもたらす」などとして、集まれば補導対象にすると決定。県教育委員会などと注意喚起した。
その効果か、13日午後に駅前に集まった卒業生の姿はなかったが、約3キロ離れた駐車場に30人以上が集合。赤や紫、黄色の学生服姿で記念撮影をしていた。
背に刺繡で「育ててくれてありがとう」と両親への感謝の言葉を並べた倉敷市の男子(15)は「みんなで集まって最後の思い出にしたくて来た。(刺繡入りの服を着るのは)伝統みたいなもの」と話した。
岡山市の女子(15)は自分で…