子どもが自由な表現で思い描く「第41回未来の科学の夢絵画展」(発明協会主催、朝日新聞社など後援)の入選作品198点が決まった。小・中学校、幼稚園・保育園、外国人学校の3部門で、合計8069点の応募作の中から選ばれた。入選作品は4月17~21日、東京・上野の国立科学博物館で展示される。
月面走る探査車を開発へ JAXAとトヨタ、29年目標
最終審査に残った作品には、エネルギーや災害などの諸問題に対応する機械や、お年寄りや障害者の助けになる道具などを描いたものが目立った。また、最近話題のマイクロプラスチック対策を進めるための工夫も多かった。
文部科学大臣賞に選ばれたのは、青森県十和田市立南小4年、新関琥太郎(こたろう)さんの「折り紙電池」。折り紙のように折る、切る、貼るなどで、いろいろな形に変身する電池を描いた。災害時にも役立つように太陽光で充電でき、薄くて軽いので保管にも場所を取らないという。子どもたちの理科離れが心配される中、身近にあるものから「あればいいな!」というものに発想を広げた点が評価された。
朝日新聞社賞は、神奈川県川崎市立高津小4年、石垣謙晴(けんせい)さんの「アルコール除去ミストシャワー」。このシャワーを浴びると体内のアルコールが除去され、しっかりと仕事や運動ができるようになる。お酒で具合が悪くなった人には、服の上から他の人がかけてあげても効果が得られるそうだ。飲酒運転などが社会問題化する中で、子どもらしい解決策を考えた点が好感を呼んだ。
他の特別賞受賞者は次の通り。(敬称略。数字は学年)
【小・中学校の部】経済産業大臣賞・小坂空(そら)(岡山大学教育学部付属中2)▽特許庁長官賞・三輪優斗(川崎市立百合丘小5)▽国立科学博物館長賞・小池真理也(群馬大学教育学部付属中1)▽発明協会会長賞・岡﨑颯(はやて)(岐阜県可児市立桜ケ丘小5)▽発明協会会長賞・山岡優有希(岡山大学教育学部付属中2)▽日本弁理士会会長賞・今井浩亮(岐阜県関市立旭ケ丘中3)▽NHK会長賞・曽根梨々花(大阪府東大阪市立上小阪小5)▽朝日小学生新聞賞・荘司絢芽(あやめ)(秋田県由利本荘市立新山小1)▽朝日中高生新聞賞・渡辺泰成(たいせい)(岡山大学教育学部付属中3)
【幼稚園・保育園の部】発明協会会長賞・星島有美子(兵庫県明石市、神戸大学付属幼稚園)
【外国人学校の部】発明協会会長賞・胡宇●(王へんに其)(東京都千代田区、東京中華学校9)