野尻湖(長野県信濃町)のほとりに先月、手作りのサウナ小屋がオープンした。作ったのは、東京生まれの青年。日本一周の旅でサウナの魅力を知った。持ち前の行動力で、本場のフィンランドまで見学に行き、サウナの仕組みや小屋の設計を一から勉強。半年かけて作り上げた。
野尻湖畔に建つ、ヒノキとスギで作られた小さな建物。中は8人ほどでいっぱいになる。まきで火がたかれ、熱した石に水をかけて蒸気を発生させる本格的なフィンランド式のサウナ。出てきた男性は、雪の上のベンチに腰掛け、「気持ちいい~。最高っす」。当時はまだ2月で水風呂代わりはふかふかの天然雪。暖かくなれば、目前に広がる野尻湖に入ることもできる。
サウナは、ゲストハウス「LAMP」の施設の一つ。ゲストハウスの運営会社「LIG」(東京都)の社員、野田クラクションベベー=本名・雄一=さん(25)が、「大好きなサウナを仕事にしたい」と会社に提案、手作りした。
野田さんは東京都世田谷区出身。大学卒業後、LIGに入社した。同社はウェブ制作などもしているが、野田さんは初心者。ただアメリカ横断記をブログに書いた経験はあり、見かねた社長が言い渡した。「日本一周してこい」。車で旅をしながら、ブログを書くことが仕事になった。
夏、四国に到着。歩いてお遍路…