29日にいよいよ開幕するプロ野球。今シーズンのペナントを制するチームは――。セ・リーグの今季展望と各球団の戦力分析を紹介する。
則本・清宮・サファテ… 主力級が離脱、今季も混パか
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広島の4連覇の可能性は高いと見る。2年連続MVPの丸が巨人に移籍したマイナスを差し引いても、頭一つ抜けている。ただし、2位との差は年々縮まっている。混戦にできるかは他の5球団次第だろう。
最近の広島には主力が流出しても揺らがなかった実績がある。前田(現ドジャース)の渡米後に3連覇が始まり、黒田はV1を置き土産に引退したが、それでも勝ち続けてきた。
精神的支柱の新井も現役を退いた今季はどうか。菊池涼と田中広の二遊間と、4番鈴木がどっしりと構える。投手の床田、野手では新人の小園ら若手の突き上げもある。投手陣が不安なのは毎年のことだが、抑えの中崎の存在は大きい。
広島の独走をどこが止めるか。カギを握るのは巨人とヤクルトだ。昨季は巨人が7勝17敗1分け、ヤクルトが6勝19敗と、広島戦で大きく負け越した。
巨人は広島からフリーエージェントで加入した丸が大きなプラス。年齢の近い坂本勇らへの波及効果も見込め、チームが変わる可能性を秘める。先発陣はそろっており、抑えのクックがうまく滑り出せば広島を追う一番手か。開幕カードで広島とぶつかる。
昨季2位のヤクルトは高卒2年目の大砲・村上にブレークの気配があり、山田哲、バレンティンらと豪華な打線になる。昨季は青木らベテランの頑張りが目立ったが、今季は野手の塩見ら若手の台頭も必要だ。
DeNAも上位争いをしておかしくない。投打ともに役者がそろい、最近は新人が確実に戦力になっている。今季も上茶谷、大貫が先発陣に加わった。筒香、宮崎、ロペス、ソトが並ぶ打線がうまく機能するか。
新監督を迎えた阪神は打線、中日は投手陣に弱点を抱えてスタートする。阪神は木浪、近本の新人で組む1、2番への期待が大きい。昨季は終盤の失点が多かった中日は、抑えを任される2年目の鈴木博の出来がチーム順位を左右する。
■広島 V4照準、日替わり打線…