プロ野球が29日開幕する。セ、パ両リーグは28日、開幕の出場選手登録を公示し、昨夏の甲子園をわかせたドラフト1位の高卒新人の中で明暗が分かれた。
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広島の小園海斗(報徳学園)とロッテの藤原恭大(大阪桐蔭)が1軍スタート。中日の根尾昂(同)と日本ハムの吉田輝星(金足農)は2軍でシーズンを迎えることになった。
広島の小園は春季キャンプから1軍。オープン戦も15試合に出場し、軽快な守備に加え、2本塁打と存在感を示した。緒方監督は「非常にいいものを見せてくれた」と高評価した。「育成の広島」では、高卒新人の開幕1軍入りは異例。小園は「緊張もありますが持っている力をグラウンドで表現するだけ。全力プレーでやっていきたい」。
ロッテの藤原も春季キャンプから1軍メンバーに選ばれ、オープン戦は14試合で3打点。守備範囲の広い中堅の守りや積極的な走塁でもアピールに成功し、目標に掲げた「開幕1軍」をつかんだ。「十分に戦力になると思っている。どんどん使っていきたい」と井口監督。開幕戦での先発出場の可能性もある。藤原は「楽しみと不安が半々くらい。がむしゃらにやっていきたい」と意気込む。
一方で、開幕1軍を逃した中日の根尾は「悔しさはある」と唇をかむ。1月の合同自主トレで右足ふくらはぎを痛め、沖縄春季キャンプの大半は2軍でのリハビリ。実戦形式の練習がほとんど出来ず、大幅な出遅れが響いた。オープン戦は2試合で5打数1安打。与田監督は「焦らすことはない」と話しており、当面は2軍での育成方針だ。
日本ハムの吉田も2軍で経験値を積ませる。すでにイースタン・リーグで2度登板。19日のヤクルト戦では2回で3四球と制球に苦しんだが、26日のロッテ戦では直球主体に2回を投げ、無四球だった。だが、1軍で投げるための課題は多く、力強い直球を生かすために変化球の精度を上げるなど、プロでの投球スタイル確立へ登板を重ねる。