すずさんと、別の人の「片隅」と 片渕監督が次作を語る——贯通日本资讯频道
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すずさんと、別の人の「片隅」と 片渕監督が次作を語る

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戦時下の広島、呉が舞台のアニメ映画「この世界の片隅に」。約30分の映像を加えた「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」の公開が12月20日に決まり、片渕須直監督が朝日新聞のインタビューに応じて見どころなどを語りました。


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片隅にどれだけ密度高いもの描けるか




インタビューに答える片渕須直監督=広島市中区



――2016年公開の前作「この世界の片隅に」の上映が今も続いています。


こんなにうれしいことはない。すずさんという人物が見て、感じたことの「片隅」だけを描いている。その片隅の中にどれだけ密度の高いものが描けるかが大事で、「音」もとても大事な要素になる。映画館の環境で奏でられる音がすずさんが感じる世界の一部と思うと、映画館で見てもらうのがベストだと思う。


この映画でできることは




映画「この世界の片隅に」のワンシーン(C)こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会



――戦争や原爆に関心がなかった人たちも取り込みました。


教科書に書いてあることや、歴史の大きなことではない部分をたくさん描こうと思った。教科書には毎日何を食べていたとか、どうやって料理していたとか、書いてないと思う。それを描くことで、その時の一角、世界の片隅が本当にあったことのように感じて頂けると思う。


ひょっとしたらこの映画でできることは「あの時代は本当にあったことなんだな」と感じてもらうことだけかもしれない。すずさんが見ていなかったたくさんの片隅でどんなことがあったんだろうとか、色んなことを感じるきっかけになればいいと思う。


敗戦国にも庶民の生活、逆に言えば…




映画「この世界の片隅に」のワンシーン(C)こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会



――海外への広がりも大きかったですね。


すごかったです。戦勝国側の映画をたくさん見てきた海外の方が、敗戦国側にも庶民の生活があったんだと感じて下さったことは非常に大事なこと。逆に言うならば、ぼくらも世界の色んな国々に対して、同じような目を持つ必要がある。暗い時代を描いたアニメーションもたくさん作られるようになっているが、それすら作られていない国でも、「そういう時代があったんだ」と想像してもらえればと思う。


別の人の「片隅」に出会って




映画「この世界の片隅に」のワンシーン(C)こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会



――次作「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」の見どころは。


すずさんという一人の女性が生きていく道筋を描くのが前作とするなら、(次作は)彼女が生きている途中で出会った別の人の「片隅」、それに触れたすずさんの中に色んなものが根付いていったり、影響を与えたりしていく。それがすずさんの気持ち、人間性を作り上げていくのを見てもらえるとありがたい。


もう一つ、前作でも色々な季節を描いたが、お花見の季節や紅葉、木々が彩られたところとかはあまり映像にできていなかった。そのあたりを今回は重点的に描いている。


世界を多角的に




映画「この世界の片隅に」のワンシーン(C)こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会



――戦争を多角的に捉えたのでしょうか。


戦争というより世の中、世界。仮に戦争がなくてもこういう人たちもいただろう、あるいは戦争のおかげでこうなった人もいるだろう。たとえば、(遊郭で出会う)リンさんがポスターに描かれていますが、リンさんだけじゃなく色んな人の人生のページにすずさんが出会っていく。明らかにすずさんの中には何かが植え付けられている。


映画を見る方には同じようなものを心の中に抱いて頂き、「その正体は何だったんだろう」と考えてもらえる作品になればいいと思う。戦争のことではない、他のことでも。もう一度、原爆のことでも。


■この1年、ひたす…


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