奈良日日新聞社(奈良市)は5日、週刊「奈良日日新聞」を26日付をもって休刊すると発表した。5月1日付で日刊の「奈良新聞」を発行する奈良新聞社(同)と業務統合し、社名を残して奈良新聞などの広告代理店として存続する。記者や営業職などの社員9人は奈良新聞社に転籍するという。
奈良日日新聞社は1898(明治31)年8月、現在の奈良日日新聞を日刊紙として創刊。2005年11月に一時休刊したが、翌年10月に復刊。10年7月から週刊となり、奈良新聞社と営業面で一部業務統合していた。部数は5万部を下回っているという。
奈良日日新聞社は休刊の理由について、デジタル化の進展や紙媒体の衰退などで地方紙2紙の共存が難しくなったとしている。藤山純一社長(68)は「10年、20年と地方紙が続いていくためには一つになり強化しないといけない」と話した。
業務統合する奈良新聞社は1946(昭和21)年10月に現在の奈良新聞を創刊。社員約80人。発行部数は約10万部(公称)。(松永和彦)