奈良県警は25日、同県大和郡山市杉町の郡山署の庁舎で、1980年に新築した際の工事に不具合があったと発表した。2017年から実施中の同庁舎の耐震改修工事中に発覚した。新築工事をした業者にすでに無償で補修させたが、耐震改修工事の完了が約7カ月遅れ、来年3月末になる見込みだという。
県警会計課によると、耐震改修工事をしていた建設会社が5月に不具合を見つけた。県警は、新築工事をした大阪市内の建設会社に庁舎全体の調査を依頼。柱やはりのコンクリート内部に空洞が生じていたり、鉄筋が切断されていたりするなど不具合が計13カ所あった。県警は、建て替えせずに補強や補修で対応できるとして、同社に順次補修させたという。建設会社の担当者は「不具合について、当社として真摯(しんし)に対応させていただいた」と話している。(加治隼人、照井琢見)