安倍晋三首相は23日夜(日本時間24日未明)、ローマで開かれた日本の農林水産省主催の日本食レセプションに出席した。イタリア経済界の要人ら300人が足を運ぶ中、安倍首相が「日本食の神髄」と胸を張った料理には「水ずし」「不思議牛肉」など、奇抜な一品もあった。
安倍首相は「日本の和牛、ホタテ、ブリ、緑茶、日本酒など最高の日本産品を自信を持ってお薦めする」とあいさつ。舌の肥えたイタリアの人のために日本を代表する料理人が腕をふるったとして、「日本食の神髄を体験頂ければ幸い」とアピールした。
メニュー表の12種類の料理には、日本語訳で「牛ホホ肉 みそ煮込み」「ブリの酢みそあえ」などのほか、「水ずし」「不思議牛肉」「トマトすき焼き」など日本人も聞き慣れない一品もあった。
農水省によると「日本の伝統的な料理の技術を使って、日本の食材と現地の食材を組み合わせた料理」という。「水ずし」は「新潟県産コシヒカリを使い、水の中に酢飯と野菜を入れたサラダのような寿司(すし)」、「不思議牛肉」は「宮崎尾崎牛を使った、一見ステーキのようで切ると真っ赤なのに箸で切れるくらい柔らかい牛肉の料理」という。(ローマ=別宮潤一)