安倍晋三首相は25日夜(日本時間26日未明)、ベルギー・ブリュッセルでの記者会見で、世界貿易機関(WTO)について「時代の変化に追いついていない。上級審のあり方にも様々な課題がある」と述べた。WTOが韓国による被災地などの水産物の全面禁輸を事実上、容認したことへの不満を示した形だ。
欧州連合(EU)のトゥスク首脳会議常任議長(大統領に相当)と、同行政トップのユンケル欧州委員長との定期首脳協議後の共同記者会見で語った。日本を「敗訴」としたWTO上級委員会の判断について初めて言及したもので、安倍首相は「議論を避ける形での結論が出たり、結論が出るために時間がかかりすぎる」と述べ、WTO改革の必要性を訴えた。
安倍首相はEU首脳との協議の…