大手芸能プロダクションとして知られる一方、30年以上にわたり演劇事業を手がけてきたホリプロ。近年、「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」(2017年)といった海外の大型作品の日本版上演に成功するなど、ミュージカル界での存在感が増しています。15年初演の「デスノート THE MUSICAL」では、韓国版の上演も実現させました。「30年かかってもドーバー海峡か太平洋を渡る」が目標、という堀義貴社長に戦略を聞きました。
飛び出せ、日本ミュージカル 本場への「逆輸出」も
――演劇事業で海外を意識されたのは、いつごろからでしょうか
「30年ほど前、『宮本武蔵』を題材にして、井上ひさしさんの脚本、アメリカの作曲家でミュージカル化し、ニューヨークで上演する構想がありました。井上さんが脚本作りを断念されて成立しませんでしたが……。ただ、当時の『海外へ』というのは、ある種の憧れ的なものだったと思います」
「今は、全く状況が異なります…